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於神社
【うえのじんじゃ】


観音寺市粟井町にある神社。延喜式内社。旧村社。祭神は誉田別命。素盞嗚命を配祀する。創祀は未詳だが,「延喜式」神名帳苅田郡条に「於神社」と見える。付近に延喜式内名神大社粟井神社があるが,それとの関係は不明。近世には式内於神社の所在地は不明確となり,粟井村の上野にあった古祠に比定されている(全讃史)。「西讃府志」では祭神つまびらかならずとしながらも,当時八幡宮とも若宮とも称していたことを伝えており,八幡神を祀っていたことは確かである。別当は粟井村の真言宗大円坊が務めた。大円坊は宝樹山西光院と号し,阿弥陀如来を本尊としていた(西讃府志)。明治維新後村社に列格。上野地区約60世帯を氏子としているが,同地区民は近くの粟井神社の氏子でもある。同社の例大祭では,当社の氏子だけで同社境内社の杉尾神社の神輿が守られる。なお大円坊(現極楽寺)には当社にあった不動尊と地蔵尊が残る。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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