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宇賀神社
【うがじんじゃ】


三豊郡豊中町笠田笠岡にある神社。旧村社。祭神は豊受姫命・笠縫神。宇賀大明神などと称した。笠縫神は手置帆負命に随従した神といわれる。近くの笠田竹田にも手置帆負命を祀る忌部神社があり,手置帆負命は讃岐国忌部氏の祖とされるので(古語拾遺/群書25),ともに忌部氏ゆかりの神社と考えられる。元和3年の棟札を有する。寛永17年生駒高俊改易時の讃岐国中寺社領高書上写に「高三石 笠岡之宮」と見えるのが当社のことと考えられる(覚城院文書/新編香川叢書)。別当は真言宗の長林寺。長林寺は七宝山地蔵院と号し,智証大師の作と伝える地蔵菩薩を本尊としていた(西讃府志)。明治維新後村社に列格。明治33年大蔵省から献饌の濁酒醸造が許可され,1石以内の醸造を行ってきたが,現在は6斗に制限されている。春は3月21日に,秋は10月中旬の日曜日(例祭)に奉納され,奉納後には大振舞いといって,氏子や参拝者にも配布される。醸造に使われる器具は甕1・桶2・米笊2・片手桶1・櫂1・石臼1で,宇賀神社古式醸造用具として県有形民俗文化財。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7197907