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大宮八幡宮
【おおみやはちまんぐう】


綾歌郡綾南(りようなん)町陶にある神社。旧郷社。祭神は誉田天皇。社伝によれば,日本武尊の子武殻王(讃留霊王)の部将に田宇治という人物がいたが,その田宇治が福家氏を称し,甲智郷南原に住んで一郷の鎮守として讃留霊王を祀ったという。さらに仁和年間に福家氏が八幡神を勧請して合祀し,天文年間に福家七郎が現在地に移したと伝える。しかし中世豪族福家氏は讃岐藤氏の支流新居氏の一派で,仁和年間にはもちろん成立していない。また福家七郎の社殿造営も棟札では寛永20年となっており,疑問が残る。当地陶地区は忌部氏が定住した地で,古代の窯跡が集中して発見され,国府とのつながりも強い地域だが,当社は讃留霊王から出たとされる陶氏が氏神を祀ったもので,後世八幡神が合祀されたと考えられる。寛文元年・享保15年・天保5年に社殿を造営した(棟札)。明治5年郷社に列格。例祭の10月10日には,神輿渡御・7頭の獅子舞奉納・奴行列などがある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7198064