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春日神社
【かすがじんじゃ】


善通寺市原田町西宮にある神社。旧郷社。祭神は天児屋根命・武甕槌命・斎主命・姫大神。社伝では,貞観元年右衛門大尉藤原有貞が1郷の守護神として社殿を営み,天文12年平尾周防守が再興したという。「仲多度郡史」は,有貞の勧請を祖神春日4神を相殿に祀ったものとし,それ以前は和気氏(因支氏)の氏神武国凝別皇子が祀られていたとしている。「善通寺市史」は,11世紀後半の二十二社信仰の地方伝播に基づくか,あるいは鳥羽上皇御願寺安楽寿院領多度荘に,荘園鎮守として春日神が勧請されたのであろうとしている。善通寺市内には,当地と弘田町に春日神社がある。当地は,和気氏の故地金倉に近く,金倉寺には新羅神社もあり,金倉の地と和気氏の縁深いことがうかがい知られる。そこで和気氏と姻戚関係のある佐伯氏の勢力地弘田と当地に春日神を勧請したともとれる。延宝4年・天和2年・貞享3年・天保9年・同12年・寛延4年・明和元年の社殿改築が棟札で判明する。明治5年郷社に列した。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7198160