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鴨部神社
【かべじんじゃ】


大川郡志度町鴨部にある神社。旧郷社。祭神は誉田別尊・足仲彦尊・息長足比売尊。鴨部八幡宮,西山八幡宮などと称した。社伝では天長6年鴨部郷の産土神として勧請したというが,「讃岐国名勝図会」は承平6年の勧請,「御領分中宮由来」は承保年間に山城国石清水八幡宮から勧請したと伝え(新編香川叢書),創祀には未詳な点が多い。永正元年兵火のために焼失し,文禄4年東讃の有力豪族寒川光重が造営したという。また寛永元年の再建時に従来南面の社殿を東向きに改めると疫病が流行したので,藩主生駒一正の弟生駒隼人が再び南向きに改築したと伝える。現在の本殿は天保10年の再建。別当は西光寺であるが(御領分中宮由来),明治維新の際廃寺となり,境内にあった本地堂の本尊伝行基作薬師如来像は長福寺(志度町鴨部)に移された。この薬師如来像は藤原期の檜材一木造りで,国重文。明治3年鴨部神社と改称し,同4年郷社に列した。例祭は10月1日。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7198202