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川上神社
【かわかみじんじゃ】


綾歌郡綾上町枌所東にある神社。旧郷社。祭神は水速売命。創祀は未詳だが,玉川の川上に所在することから,水神を祀ったことは確かである。川上大明神とも称し,枌所の産土神だった。社伝によれば,綾氏の日向王が綾郡の大領となり,その子孫が当社を崇敬したといい,天平年間には行基が社殿を修築したと伝える。讃岐藤氏にも崇敬されたが,戦国期には別当寺の福寿院松熊寺とともに荒廃した。元和年間に政所岡安成が当社および松熊寺を再建,寛永20年の大旱魃時には霊験著しく,翌21年安成の孫政所岡四郎右衛門と藤左衛門らが社殿を造営したという。ほかに万治3年・寛文9年・元禄3年・文化13年・天保13年の社殿改築を伝える。松熊寺は寛文9年の造営以降当社と分離し,明治維新で廃寺となった。明治5年郷社に列し,翌6年西の平地より現在地に遷座した。例祭は10月9日。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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