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琴林公園
【きんりんこうえん】


津田の松原の別称。大川郡津田町にある公園。瀬戸内海国立公園のうち。面積約9.5ha。享和元年,京都の学者皆川淇園の撰文中に「清風入之声有似琴奏因称之曰琴林」とあり,松原を吹き抜ける風音が天女の奏でる琴の爪音に似ているところから琴林の名がつく。当公園が名付けられたのは大正4年,津田の松原が県立公園に指定告示されてからである。昭和14年文化財保護法により名勝指定を受け,昭和31年瀬戸内海国立公園区域の拡大により国立公園域に指定された。瀬戸内海国立公園津田の松原と登録されると同時に名勝の指定は取り消された。公園内には皆川淇園と郷土の儒学者藤沢南岳撰文の2基の琴林碑のほか,「鳴門見え須磨見え涼し松の園」など松原を称賛する句碑も多い。また,県下最初の国民宿舎松琴閣をはじめ,町営青年の家・町営津田温泉などの保養施設や町立郷土館が整い,夏季には県下有数の海水浴場として50余万人の観光客でにぎわう。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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