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熊手八幡宮
【くまではちまんぐう】


仲多度郡多度津町西白方宮ノ裏にある神社。旧郷社。息長帯姫尊・品陀別尊・比売神を祀る。弘田川が海に注ぐ位置の東岸に神を祀ったと考えられる。弘田川流域は弥生時代・古墳時代の遺跡が多い。社伝では,神功皇后が三韓出兵の帰途,風波の難を当地に一時避け,出発時に旗・熊手を止めたのを,村人が奉斎して熊手八幡宮と称したという。多度津・白方・青木・庄の産土神。延久5年・文明13年・寛文11年・正徳4年・享保19年・宝暦9年・同11年・天保3年の社殿修改築を伝えている。多度津藩主京極氏の崇敬が篤く,天保2年5代高琢の扁額奉納があり,同13年・14年には参拝奉幣したという。「金毘羅参詣名所図会」には,本・末社のほか,神輿舎・鐘楼・随身門があり,随身門の扁額に「弘法大師産神社」と記されていたとある。「全讃史」に「祠林三町余なり,西宝寺其の祭を主どる」とある。明治5年郷社に列する。明治26年熊手八幡神社と改称したが,昭和25年にもとの熊手八幡宮に戻した。熊手と旗,伝嵯峨天皇筆扁額(八幡大菩薩)を社宝とする。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7198421