100辞書・辞典一括検索

JLogos

16

狭岑の島
【さみねのしま】


歌枕。「万葉集」には「狭岑之島」「佐美乃山」として見える。中乃水門を船出した柿本人麻呂が上陸し石中死人を見て詠んだ長歌と反歌に詠まれる。以後,歌枕「さみねのしま」(八雲御抄),「さみのやま」(和歌色葉・五代集歌枕)として定着した。現在の坂出(さかいで)市沙弥島に比定される。埋立てによって陸続きとなり,今は番の州工業地帯の北西隅に位置する。「さみのやま」は島内にある小丘を指すのであろう。「夕さればさみねの島になく千鳥あら磯みちに汐やみつらむ」(顕盛,夫木抄23)。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7198655