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新田
【しんでん】


旧国名:讃岐

南から北へ平石山・南竜王山・中竜王山・北竜王山・宝太郎山と連なる竜王山塊の西側山麓の南東隅から,南は傍生山・久米山,西は新川までの新開の平地一帯に立地する。地名の由来は,河川の沖積作用や人工的な干拓工事によって,次第に陸地になり開墾されたことによる(古高松郷土誌)。当地の南部から南東部の丘陵地には古墳が多く,鍬形石や画文帯神獣鏡が出土した前方後円墳の高松市茶臼山古墳(全長75m)や,銅椀・陶棺や多数の土器が出土した円墳の久本古墳などは著名である。当地の山下免にある道祖神社(槙本荒神)の境内からは,奈良・平安期の古瓦が出土し,通称山下廃寺とよぶ古寺跡で知られる。また傍生山(方丈山)・久米山から現在の久米池のある地域には,天平11年行基によって伽藍僧坊が建立され,その後弘仁元年弘法大師が再興,永正年間兵乱で焼失したという(久米寺記録)。遺跡は見当たらないが,久米池の周辺には,寺角・御門堂などの地名がある。
新田村(近世)】 江戸期~明治23年の村名。
新田(近代)】 明治23年~昭和15年の古高松村の大字名。
新田町(近代)】 昭和15年~現在の高松市の町名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7198847