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造田神社
【ぞうだじんじゃ】


大川郡長尾町造田是弘にある神社。旧郷社。祭神は少童命・足仲彦天皇・誉田天皇・気長足姫尊・大鷦鷯天皇。造田八幡宮,是弘八幡宮などと称した。創祀年代は未詳だが,社伝では,古来近くの下所の馬場地に少童命を奉斎して造田明神と称し,祈年祈雨の祭事をしていた。仁和2年に山城国石清水八幡宮の神霊を勧請して相殿に祀り,造田八幡宮と称して造田郷の鎮守となったという。その後天暦元年に,宝蔵院極楽寺の観清が現在地に遷座したと伝える。この点は「紫雲山極楽寺宝蔵院古暦記」と一致する(香川叢書)。この時の遷座は,旧地が今より西を流れていた鴨部川の近くで,湿潤だったためといわれる。寛仁年間に旧地をお旅所と定めたが,遠いためのちに近くに改めた。「紫雲山極楽寺宝蔵院古暦記」には天暦元年のほか,万寿元年・寛治4年・承元2年・文永6年の社殿造営が記されている。陵夷寺が別当を務めたが,寛文12年の造営以後は高松藩主松平頼重の命で神官三好氏が神事すべてを奉仕するようになった。安政6年には讃岐国延喜式内社24社を勧請して境内に祀ったという。明治3年造田神社と改称し,同4年に郷社に列した。例祭は9月22・23日。5月3日には釜鳴神事が行われる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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