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槻本神社
【つきもとじんじゃ】


高松市藤塚町にある神社。旧村社。祭神は高皇産霊神・天御中主神・神皇産霊神。古くは森本大明神と称した。創祀は未詳だが,「類聚符宣抄」延喜21年2月27日太政官符によれば,前年2月15日に「正六位上天津高結槻本地祇」が従五位下を授けられたとあり,これを当社のこととする説がある。社伝によれば,箆原(のはら)郷の産土神であったが,南北朝期に細川頼之が石清尾八幡神社(高松市宮脇町)を信奉したので,当社は衰微。しかも,当時付近を流れていた香東川が氾濫して社殿が流失し,今の瓦町近辺に移ったという。正保元年高松藩主松平頼重が,石清尾八幡神社を城下の総産土神としてからは,その境外末社となった。寛文7年上ノ村森本免に遷座し,その頃から森本大明神と称されたと思われる。享保年間に火災で焼失し,以後も数度鎮座地を変えた。別当は行泉寺(高松市番町)。天台宗で福聚山慈眼院と号す。本来は天台宗だったが,のち真言宗となり,天和3年官命で再び天台宗となったという(讃岐国名勝図会)。明治維新で行泉寺と分離。明治11年旧地である現在地に再興され,槻本神社と号した。昭和20年の戦災でも焼失し,戦後再建された。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7199104