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鶴尾神社
【つるおじんじゃ】


高松市西春日町にある神社。旧郷社。祭神は応神天皇・菟道稚郎子命・気長足姫命。社伝によれば,大同年間の創祀で,元慶3年鶴の飛来にちなみ鶴尾八幡宮と称したという。当地方は旧坂田郷で,古代には坂田氏の勢力地であった。従って当社は坂田氏の氏神とも考えられるが,確定できない。仁和年間には国司菅原道真が現在地の南東土居原に移し,土居宮と称したという。「全讃史」にもこの名が見え,現在も俗称として使われる。元禄4年に溜池築造のため現在地に移転,再び鶴尾神社と称したという。これらの社伝は,年代は相違するが,同様の伝承が「讃岐国名勝図会」にも見えている。観興寺(高松市室町)が別当を務めた。真言宗京都三宝院末で,法照山と号す。明治6年郷社に列格。例祭は4月28日・10月2日。なお当社の裏山一帯は石清尾山塊で,すぐ近くの尾根上には鶴尾神社4号墳がある。これは積石塚で,わが国最古の時期に属する前方後円墳でもある。獣帯方格規矩四神鏡も出土しているが,当社との関係は未詳。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7199137