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中野天満神社
【なかのてんまんじんじゃ】


高松市天神町にある神社。旧郷社。祭神は菅原道真。片原町の華下天満神社を古天神と呼ぶのに対して,当社を大天神とも称す。創祀年代は未詳だが,菅原道真の霊を京都北野天満宮から勧請,北野の野と所在地中村の中を合わせて中野天神と称したと伝える。寛永15年生駒高俊が現在地(雑賀氏の城跡という)に奉遷(讃岐国名勝図会)。高松藩主松平頼重は道真自筆の菅神水鑑御影を奉納し,松平頼豊も祭田を300石に加増したといわれ,松平氏の篤い崇敬を受けた。菅神水鑑御影の由来については,「香川叢書」に「中野菅神鑑水画像記」が収められる。また当時の社地は2,000坪といわれ,境内とその周辺には藩校・講道館や聖廟が設けられ,高松藩学の中心であった。別当は京都聖護院末の梅松山鶴林寺。鶴林寺は往古普門寺と称していたが,元和年間に再興されて神通山福寿院と号し,松平頼重高松入部後現在地に移転。天台宗に改めて鶴林寺と称したという(讃岐国名勝図会)。明治維新で鶴林寺を廃し,大正5年郷社に列格。昭和20年戦災で焼失したが,同44年鉄筋コンクリート4階建ての近代的神社建築で再建された。例祭は7月25日。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7199278