100辞書・辞典一括検索

JLogos

16

八幡神社
【はちまんじんじゃ】


小豆(しようず)郡土庄(とのしよう)町淵崎にある神社。旧郷社。祭神は品陀和気神・息長足姫神・仲姫神。富丘山山上にあり,富丘八幡神社,淵崎八幡宮などと称す。富丘山には方墳1基と小円墳の20余基で構成される古墳群があり,一部は県史跡となっている。また経塚も2基ある。延長4年創祀という小豆島五社八幡宮の1つである。「小豆島肥土荘別宮八幡宮縁起」によれば,肥土荘は仁和3年以前に存在しており,1島1荘で宇多天皇第4皇子敦実親王領であった。延長4年に山城国石清水八幡宮の宮寺領となり,別宮肥土荘八幡宮として創祀した。この時の肥土荘は,東は御前丸,西は大谷下藤,北は皇踏山,南は蒲生の長岬を四至としていたという(香川叢書)。しかし,肥土荘は,治承2年6月12日の石清水八幡宮寺所司等宛ての後白河院々庁下文に「備前国肥土荘」とあるのが初見で,仁平元年以前から成立していたであろうということしか明らかではない(石清水文書2/大日古)。おそらく肥土荘が成立した平安末期頃に,石清水八幡宮の別宮として勧請されたのが創祀であろう。その後の沿革は未詳だが,荘内の人々の信仰を集め,また土豪たちの社殿修築がたびたび行われたという。明治維新後郷社に列格。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7199453