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弥勒公園
【みろくこうえん】


大川郡大川町富田中にある自然公園。面積50ha。大川町が東讃岐地区休養村事業の一環として,三ツ石山北麓に昭和51年度から計画整備し,同53年開設した。周囲に4か所の池を配し,48haの町有林からなる台地は,極めて環境に恵まれ,主要地方道高松長尾大内線に隣接し,多目的に利用できるように各種施設を整備している。公園内中央部に位置する弥勒池は,宝暦5年の溜池調査によると,奥上池水掛高37石と記されている。以後有馬胤滋の努力により文政8年の砕石からの掛井工事,天保3年からの拡大修築工事が完成した。修築に際し,未来仏である弥勒仏(白石粉,凝灰岩)が出土し,茶臼山の弥勒庵に手厚く祀り,築堤したところ,工事は順調に進んだという。おそらくこの頃より弥勒池と改称されたらしい。この後軒原庄蔵による弥勒隧道の成功があり,現在貯水量37万1,000t,74haの水田を潤す町内最大の貯水池となっている。また,三ツ石岩にすむ大蛇が夜ごとに谷を渡り,現在のみろく荘の東側通称蛇の穴に出没したという伝説もある。歴史の息吹と美しい自然を併せもつみろく地区に憩いの場,健やかな語らいの場として当公園が位置している。昭和51年から同55年までに3億5,000万円余りの事業費を投入し,スポーツを中心とした大型のレジャー公園として長期計画をもとに内容を充実させていく計画である。冷暖房完備の研修室・休養室・レストラン,浴室などからなる総合案内所みろく荘(623m(^2))を拠点施設として,野営場・球場・学童農園・ハイキングコース・ロッジ・テニスコート・フィールドアスレチックなどの施設が整備されている。これらの施設は,弥勒池を中心にみろく台地に横たわり,児童・生徒の遠足,子ども会活動に,また家族そろっての憩いの場として利用されている。近年の利用者数は20~30万人にも達する。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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