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離宮八幡神社
【りきゅうはちまんじんじゃ】


小豆(しようず)郡土庄(とのしよう)町肥土山にある神社。旧村社。祭神は品陀和気命。元禄16年の「小豆島肥土山離宮八幡之縁起」によれば,治承4年肥土荘太田宗尹の創建というが(香川叢書),別に山城国離宮八幡宮から勧請したとも伝える。元暦2年正月9日付の石清水八幡宮寺領を安堵した源頼朝下文に「備前国 肥土庄」とあり(石清水文書1/大日古),当社は肥土荘の荘園鎮守として勧請されたのであろう。そして土庄町淵崎の八幡神社を一宮,当社を二宮と呼ぶのも,肥土荘一宮,二宮の意と考えられる。慶安元年と寛文・延宝年間頃の社殿造営を伝える。別当は小豆島八十八か所霊場巡礼第46番札所の多聞寺(小豆島名所図会/香川叢書)。境内南端に農村歌舞伎の舞台があり,肥土山の舞台として隣接する中山舞台とともに国重要有形民俗文化財。間口17m,奥行き8.8m,茅葺の寄せ棟造りで,皿回し式回り舞台・ぶどう棚・太夫座・セリ・花道・二重台などの舞台機構を備えている。桟敷は石積み階段状で,5月3日の例祭には歌舞伎が上演され,1,500人近い観客でにぎわう。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7200058