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加茂神社
【かもじんじゃ】


越智(おち)郡菊間町大字浜字宮本にある神社。祭神は別雷命・大山積命ほか2神。天神社・和霊社等を合祀している。旧郷社。康暦2年の勧請で応永6年に現在地に移転したという(遍照院文書)。京都賀茂別雷神社の社領菊間荘の鎮護のため奉斎されたものと考えられる。遍照院は当社の別当寺であろう。天正13年豊臣秀吉の四国征伐で社領が没収されたため,上賀茂社との本末関係はなくなり,しばらく来島通総に支配された。近世は菊間郷10か村の総氏神となり,松山藩の崇敬も深く幣帛が供進された。野間郡代官の新任報告も恒例であった。延宝5年には雨乞いの御礼として,野間郡中より本殿の改築を行っている。現本殿は明治11年,拝殿は文政5年の改築である。絵馬・俳額等も多く,慶長年間から慶応に至る社務日記17冊,その他多くの古記録を蔵している。近郷に有名な馬の走り込み行事,お供馬は県無形文化財で,約500年の伝統を持ち,大正11年には128頭もの馬が参加している。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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