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西条港
【さいじょうこう】


西条市の北部にある燧(ひうち)灘に面した港湾。寛永13年,一柳直重が当市に城下町をつくった際,本陣川の改修を行い,水路を開いて小河港を築造したのが始まり。しかし西条市から東予市にかけての海岸は広大な干潟地で,船が常時出入りできず,大正末期までは沖合いに停泊した船から海岸まで,人力車に乗ったり,素足で歩いて渡っていた。昭和9年指定港湾となり,総工費112万円を投じて第1期修築工事を起こし,同11年10月竣工。その後も修築が進み,同16年3月には本県東部に位置する主要港としての面目を一新した。しかし第2次大戦中補修が行われず,その間に土砂が流入して港湾の機能は著しく低下した。そのため昭和23年度から徐々に整備し,また国道194号の開通や新産業都市の指定などにより各種物資の積出港としての重要性が増大した。昭和39年4月には西条港が東予港西条地区として重要港湾の指定を受け,同44年9月30日東予港東港地区として規模が拡大された。また東予新産業都市計画が石油精製中心の重化学工業から,高度加工型工業へと内容が変更され,これに対応して港湾計画も見直しされ,昭和52年3月運輸大臣の承認を得て物流拠点港湾としての整備が図られている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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