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皿ケ嶺連峰県立自然公園
【さらがみねれんぽうけんりつしぜんこうえん】


石鎚山系西部の皿ケ嶺を中心とする連山と山麓地帯の一部を含む自然公園。自然公園の名称はこの山名にちなむ。皿ケ嶺を中心に1,000m級の山々が連なり,黒森峠から陣ケ森(1,206.9m),皿ケ嶺(1,270.5m),三坂峠(720m),障子山(884.9m),谷上(たがみ)山と続く一帯。昭和42年1月25日指定。面積30.95km(^2)で,区域は,松山市・伊予市,温泉郡重信(しげのぶ)町・川内町,上浮穴(かみうけな)郡久万(くま)町・面河(おもご)村,伊予郡砥部(とべ)町の7か市町村にわたる。山腹の渓谷,瀑布など自然景観にすぐれている。特に皿ケ嶺からは北東に石鎚山を仰ぎ,眼下には瀬戸内海,松山平野,内陸部の山並みなど,雄大かつ変化に富んだ展望ができる。山系はブナ林などの自然林で,深山性植物・昆虫の宝庫として知られる。世界初のフタモンカラスアゲハが発見されており,県内で最高のキャンプ地として有名。最近川内町の塩ケ森(524.9m)は山頂までドライブウエーが開通,航空灯台もある。渓谷・瀑布が多く,皿ケ嶺山腹の白糸の滝,奇勝奇景の続く滑川(なめかわ)渓谷,紅葉の美しい白猪(しらい)の滝,黒森峠近くにある唐岬(からかい)の滝などがある。唐岬の滝の上には夏目漱石の「瀑五段一段毎の紅葉かな」の句碑がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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