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多伎神社
【たきじんじゃ】


越智(おち)郡朝倉村古谷にある神社。滝神ともいう。多伎川の上流にあり,境内には30余基の古墳群がある。祭神は須佐之男命・多伎都比古命・多伎都比売命。式内社で,名神大。信仰は奥の院「川上の岩」の磐座に始まり,社記によれば崇神天皇の時に滝の宮の号を賜ったという。「三代実録」によると貞観2年に従四位下,同12年には正四位上の神階を賜っているが,「三代実録」に載る滝神社が当社であるとするには異説もある。建長7年の伊予国神社仏閣等免田注進状によると神田3町2反,仏供田2反,請僧3町等の免田が存在した(国分寺文書)。当社の棟札(写)によると正安元年12月,藤原広能・忠能父子により,応永年間には河野氏により再建されたと伝えられる。近世には今治藩の祈願所となり,雨乞いの神として近郷に信仰された。寛文12年・享保20年・明和3年・安政2年等に社殿の造営が行われている。明治4年に郷社,同13年県社に列した。牛馬の繁殖と無病息災を願う5月の笠鉾祭は,300年以上続けられている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7202035