長浜港
【ながはまこう】

喜多郡長浜町にある港。伊予灘断層海岸の中ほどにある肱川右岸の河口港。約0.5km(^2)の砂嘴状三角州の上に発達した港町である。瀬戸内海に面する国鉄伊予長浜駅のすぐ前が現在の長浜港で，幕末の新湊がその前身である。明治末期より大正初期を頂点とする長浜水運の活況は，この港の隆盛とともにあり，この時期（鉄道開通直前）の人口増加は郡内他町村の及ぶところではなかった。大正４年の長浜寄港船舶をみれば，大阪―四国線，大阪―内海線，今治―宇品線，高浜―三津―三机線，三机―宇品線など内海大型汽船の往復寄港が目立ち，出入りのトン数では高浜・今治・三津浜に次いで県下第４位の主要港であった。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7202454