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波賀部神社
【はかべじんじゃ】


松山市高井樋口の小丘,波賀部山にある神社。祭神は大山祇・雷・高龗の3神。旧村社。社殿は嵯峨天皇の皇子為世王を葬ったという壮大な大塚(古墳)の一部を削って建てられているので,玄室の一部が露出して内部をうかがうことができる。社号をはじめ墓辺神社,のちに大塚(王塚)神社とよんだのはこれによる。その後,墓の字を用いるのを忌んで,大塚と呼ぶようになったのであろう。「三代実録」元慶2年条に従五位下を授けられた墓辺神は,一説には当社といわれる。古くから地方の人々の篤い信仰を集めていたことがわかる。なお為世王については,これを傍証する史料がないので,この古墳は地方豪族のものと推定される。戦国期には,三島宮と称したと伝えられる。明治14年現在の社号となる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7202663