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日尾八幡神社
【ひおはちまんじんじゃ】


松山市南久米町にある神社。祭神は応神・仲哀の2天皇と神功皇后・武内宿禰。旧県社。社殿は小高い日王山(もと久米山という)にあり,景勝の地を占める。「伊予古蹟志」によると,日尾明神すなわち伊予遠別王を祀ったとする。この神は古代豪族久米氏が開拓神として崇敬した伊予主命であろうと想像される。社伝によると,小屋峠村に浄土寺の鎮守として建てられ,延喜年間に現在地に移されたという。当社の別当寺は浄土寺で,同寺所蔵の簡板に「久米八幡宮」の文字が見えるので,その存在を確認することができる。加藤嘉明が松山城を築いた際,近郷の八幡宮のうち重要な8社を選び,そのなかに当社が入れられた。第2次大戦中は出征兵士の武運長久を祈る参詣者が多かった。本殿は中腹にあり,檜皮葺流造で文政11年の再建,中殿と拝殿は瓦葺神明造で,寛政元年の再建である。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7202728