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武丈公園
【ぶじょうこうえん】


西条市福武にある加茂川東岸の公園。国道11号加茂川橋の上手にあり,八堂山の麓に当たる。加茂川の清流と背景の山容の美しさは四国八景の1つに数えられ,県内でも代表的な景勝地。天保6年明神木(みようじんぎ)村の庄屋加藤定右衛門が山麓の釜の口に隠居所を建て,付近に多くの桜を植えたのがはじまり。定右衛門は寓居に自分の俳号をとって武丈庵と名づけ,ここの桜が武丈桜と呼ばれたことから,武丈の地名がでた。この桜は明治維新後放置されて荒廃したため,改植を進めて復活し,東予第一の桜の名所となった。しかし昭和40年代末になって河川の堤防強化のため老松・老桜が切り倒されたため100余本が残るのみとなった。その後西条市では八堂山頂上まで遊歩道を設け,桜の植樹を進めている。加茂川に映る八堂山は「伊予の小嵐山」と称され,公園内には松尾芭蕉の句碑も建っている。また武丈川原では近年秋のいもだきが盛んになり,春の花見とともに大勢の人出でにぎわう。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7202895