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別宮大山祇神社
【べっくおおやまずみじんじゃ】


今治(いまばり)市別宮町にある神社。境内は自然林に近い社叢で,別宮の森として市民の憩いの場となっている。祭神は大山祇命・上津姫命・下津姫命。旧県社。和銅6年に越智玉澄が大三島から勧請したと伝えられる。新居氏と同族の別宮氏が社家として,当社を祀る。境内神社に門脇神社・穴婆神社など4社があり,四国霊場八十八か所第55番札所南光坊と並んでいる。のち社家は三島大祝家からの分家である別宮大祝家。鎌倉期までは広大な社領を保っていたが,元亨2年に兵火にかかったと伝え,天文20年には落雷により焼失,天正3年9月来島通総により再建された。県文化財の拝殿は当時のもので,純和様建築として市内唯一である。慶長17年,藤堂高吉により修理がなされた。今治藩主松平氏も保護に努めた。昭和20年の戦災で,拝殿のみ残して焼失した。広い境内には数多くの句碑・詩碑等がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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