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一条神社
【いちじょうじんじゃ】


中村市本町にある神社。旧県社。祭神は若藤男命(一条兼良),若藤女命(同女人)ほか。一条さんと通称する。応仁2年前関白従一位一条教房は応仁の乱を避けて土佐に下向し,幡多荘中村に居館を営み,家領幡多荘の回復・支配に努めた。一条氏は現在一条神社のある愛宕山上にあった愛宕社を不破村に移し,その跡地に殿舎を造営した。天正年間一条氏没落後,土地の人々が小祠を建て一条氏歴代を祀るとともに,愛宕社を合祀した。文久3年社殿の規模を拡大し,愛宕社は別社を造営し摂社として祀ったという(皆山集)。一説には土佐一条家初代の房家が,祖父兼良夫妻・父教房夫妻の廟所を建て,中村山内時代以降は一条権現として祀られていたのを,文久2年幡多郡奉行高屋順平・間市之進の示唆と指導で社殿を新造し,廟所を新社殿に移し一条神社としたという。明治3年,藤原鎌足を祭神とする和泉神社を合祭(皆山集)。大正9年・昭和9年の2度にわたって町民が山を開き社地を拡張,社殿・社務所を造営した。秋の大祭(11月23~25日)は幡多第一の大祭として知られ,土佐三大祭の1つに数える人もいる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7203991