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伊都多神社
【いつたじんじゃ】


南国市前浜にある神社。旧郷社。祭神は伊都多神。創祀未詳。大永8年9月に社殿が造営され(棟札銘/古文叢),この頃の創建と考えられるが,「土州安芸郡和食庄大日寺常住……願主尼妙帝」と記された長禄2年4月5日銘の鰐口が(南路志),当社に奉納されたものとすれば,鎮座はそれ以前となる。何度か造替したことがその後の棟札から知られるが,天正元年に長宗我部元親・親貞が,文禄3年には親貞らが大檀那となって造立されており(蠧簡集・南路志),長宗我部氏の崇敬も受けていたとみられる。天正16年の下田村荘地検帳より「伊都多宮床」16代のほか,「伊都多神田四月田」「伊都多サイヘイテン」など種々の神田を有していたことがわかる。江戸期は社領1反49代1歩,社地16代,田地47代他を有した。文禄3年と慶長12年の棟札に「正興寺住持尭善」と記されており,正興寺(現廃寺,南国市前浜)は別当寺であったか。天保12年と明治17年に火災に遭った。明治維新後,郷社に列格。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7204030