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貝ケ森山地
【かいがもりさんち】


県南西部にある山地。宿毛(すくも)湾から大方町南部に至る中筋地溝帯の南縁,江ノ村断層の南側にあって,断層線にほぼ平行に東西にのびる。中村市・土佐清水市・宿毛市・幡多郡三原村にまたがる。この山地の基盤岩石は,東端は第三紀始新世清水層,西部は第三紀漸新世宿毛層群,中央部は白亜紀四万十川層群須崎層の地層に属している。山地の南側はあまり明瞭ではないが,土佐清水市下ノ加江川および宿毛市小筑紫地区の伊与野川を結ぶ線で一応区切ることができる。東端は土佐清水市の北東部で中村市との境にある葛籠(つづら)山(470.9m)から伊豆田峠(260m)を経て大森山・貝ケ森(454.6m)へと西北西に連なり,貝ケ森で方向を西に変え,白皇山(457.8m)・荒瀬山(323m)を経て宿毛湾へ没している。中筋川の上流が,白皇山の南東斜面の水を集め,東流し,貝ケ森の西方で大きく曲流しながら,この山地に,横谷を形成している。この付近には建設省の多目的ダム建設も予定されている。この山地と,南側の今ノ山山地との間に三原盆地がある。山地の標高は500m以下で高くはないが傾斜が比較的急で,東西に長く海岸に迫り,南北の交通を著しく阻害している。北部から土佐清水市や三原村へ入るには国道321号の伊豆田坂トンネル(130m)をはじめ,標高300m以上の峠道や中筋川の横谷沿いの道などカーブと急傾斜の連続で,現在でも交通上の難所となっている。葛籠山や貝ケ森は山頂や峠道からの眺望がよく,NHKをはじめ電波関係の施設がある。特に南東部の葛籠山からは眼下に広がる太平洋・足摺(あしずり)岬・四万十(しまんと)川河口・中村市街地などの遠望に優れる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7204760