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工石山陣ケ森県立自然公園
【くいしやまじんがもりけんりつしぜんこうえん】


高知市の北方,鏡川の上流部付近にある県立自然公園。南国市,土佐郡土佐町・鏡村・土佐山村,吾川(あがわ)郡吾北(ごほく)村にまたがる。東は,南国市西北端にある笹ケ峰(1,131.4m)付近から,西は吾北村東端の陣ケ森(1,013.3m)付近まで,ほぼ東西にのびる標高1,000m前後の山嶺部を主体とする。昭和49年6月10日指定。面積2,315ha。中央部に位置する土佐山村・土佐町境の工石山(1,176.8m)一帯が中心で,国有林があり特に標高900m以上には,モミ・シキミ・ブナなどの冷温帯植物とアカガシの暖温帯植物が混生する自然林がみられ,学術的にも重要視される。また,林中にはシャクナゲ・アケボノツツジ・ベニドウダンなどが多く,露岩や岩場にはイワタケやコケ類がみられ,渓流にはサンショウウオの生息もみられる。西の陣ケ森一帯はススキ・ハギなどの原野が広がり,アセビの大群落もみられる。工石山付近は,主要県道高知本山線も通り,高知市から近いこともあり,自然林は県民の森として親しまれ,行楽・保養地として利用され,県営の工石山青少年の家などの宿泊施設もある。山頂に至るハイキングコースも整備されている。陣ケ森付近も,国道439号から陣ケ森山頂を経て稜線沿いに西へ向かい,清水に下るハイキングコースがある。山頂からの眺望もよい。




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「角川日本地名大辞典」
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