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熊野神社
【くまのじんじゃ】


香美郡野市町新宮にある神社。旧村社。祭神は伊邪那美命・事解之男命・速玉之男命。新宮権現とも称した(南路志)。金剛山南麓に位置する。「熊野権現配流之地」という(南路志)。文禄頃,白い御幣をくわえた白い鳥がその御幣を落としていった地に小祠を建てて祀ったのに始まると伝える。しかし,延徳4年6月8日に,香宗我部氏の重臣である西山豊後入道の息子が新宮別当職に補任されており(西山文書/古文叢),この新宮は当社のことと考えられるので,創祀はこれ以前のことと思われる。天正16年の香宗分地検帳から新宮村の3代の宮床や神領の存在が知られる。別当寺は中ノ村の北野山興雲寺(現廃寺)。江戸期には9月15日の祭礼に神が遷る旅宮が野市村にあった。明治維新後,村社に列格。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7205444