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菅ノ上
【すげのうえ】


旧国名:土佐

奈半利(なはり)川支流小川川の中流域に位置する。地名については,菅が叢生していたことにちなむという。小川川が蛇行する北岸の小高い台地に,木地挽が住したと伝える尾河の地がある。口碑によれば,かつて森若右衛門が尾河の上に隠れ住み,のち尾河の名本平に下り,菅ノ上の上段を経て当地に移り住んだといい,初住の地は「若べの段」と伝える。また森氏については,万治元年12月13日の先祖書指出および安政5年頃のものと思われる先祖書指出控によれば,森藤右衛門の父森助五郎は,在地領主北川木曽之進から田畑9反を拝領し,材木奉行を勤めるなど代々木曽之進に仕えたが,天正10年の長宗我部元親の阿波国勝瑞攻撃により木曽之進が討死したため当地に帰り,その後長宗我部氏に召し抱えられたという(森一家文書/北川村史史料編)。
菅之上村(中世)】 織豊期に見える村名。
菅ノ上村(近世)】 江戸期~明治14年の村名。
菅ノ上(近代)】 明治29年~現在の北川村の大字名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7206332