100辞書・辞典一括検索

JLogos

11

須留田八幡宮
【するだはちまんぐう】


香美郡赤岡町須留田にある神社。旧郷社。祭神は応神天皇・神功皇后・比売大神。須留田宮とも称した(蠧簡集)。赤岡町北部に位置する。創祀未詳。年未詳9月10日付の後醍醐天皇と思われる綸旨に「須留田別宮」とあり(土佐国地方史料),建武3年10月22日の藤原清秀・源長氏連署奉書には「須留田法眼房」とあって(同前),供僧と思われる。おそらくこの頃までには創建されていたのであろう。天正16年の香宗分地検帳には宮床10代,本社が3間四方,舞殿が2間四方,横殿が5間2間とある。同地検帳から「土器テン」「十二月十五日ススオロシテン」「味噌テン」「十八吉勺ノアフラテン」など種々の神田の所有が知られる。翌天正17年8月20日の香宗我部親氏判物によると造営料として別当正福寺(現廃寺,赤岡町)へ預けられた俵物の保護を,領主香宗我部親氏が決めており(蠧簡集),香宗我部氏の保護も厚かった。江戸期は社地10代を有し,神主も神田30代が給され(南路志),赤岡の繁栄に伴い社運も隆盛したようである。祭礼は春が2月28日,夏が7月14~15日,秋は11月3日。上方役者や氏子の若者組などが上演する「ならし芝居」は有名であった。明治維新後,郷社に列格。現社殿は文化4年の再建で,のちに補修されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7206355