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立山神社
【たてやまじんじゃ】


香美郡野市町土居にある神社。旧郷社。祭神は国常立尊・火産霊神。立仙宮・立仙大明神とも称した(土佐州郡志・南路志)。主要県道香北赤岡線沿いに位置する。創祀未詳。「三代実録」貞観12年3月5日条に見える従五位上から正五位下に昇叙された「立山神」のことと推定される。中世には香宗我部郷の総鎮守として崇敬を受けていた。地頭香宗我部氏も氏神として崇拝し,社領8反余を寄進したという(南路志)。嘉暦2年,香宗我部氏の一族立山宣通と土佐国御家人大高坂助貞が,大高坂郷(現高知市)にある当社の神田1町をめぐって争っている(香宗我部家伝証文/県史古代中世)。天正16年の香宗分地検帳に宮床が30代,社殿は9尺四方,舞殿は2間3間,横殿は5間と記され,ほかに馬場や神事田の所有も知られる。しかし江戸期は社領を失い,土居村に社地30代を有する程度であった(南路志)。また,9月1日の祭礼の際に神の遷る旅宮が赤岡町にあった(同前)。明治5年郷社に列格。例祭は11月1日で小栗流の棒打踊りが奉納される。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7206577