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手結
【てい】


旧国名:土佐

香長平野の東部に位置し,東は手結山に接し,西は土佐湾に面して漁港手結港がある。地名の由来は,出居の訓義であるとも,沖から見ると両手を結んだように見えるからともいう。また昔この所に美人の妻を迎えてまもなく他国へ行く者があり,大変実直な友人に妻をあずけて3年間帰らなかったという。その友人は他の者がその妻を犯すことを恐れて,夜々腹の上に手を置いて守ったところ,その婦が孕んで10月も満ちて1個の手を生んだことから手を結ぶという意を取って手結と名付けたともいう(手結浦日抄)。手結の仏崎の上方の黒松林の中で,下に三岩の見える所から1万2,000~1万3,000年前の有舌尖頭器が出土している。昭和34年頃に中学生によって発見されたもので,香川県産のサヌカイト製であった。
庭(中世)】 戦国期から見える地名。
手結村(中世)】 織豊期に見える村名。
手結村(近世)】 江戸期の村名。
手結(近代)】 昭和6年~現在の大字名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7206746