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星神社
【ほしじんじゃ】


安芸郡北川村木積にある神社。旧郷社。祭神は天御中主之命・高皇霊神・神皇霊神。三社妙見・二社妙見・三社牛王とも呼ばれた(南路志)。奈半利(なはり)川支流域にある木積集落の東部,デヌケ山中に位置する。創祀は未詳。北川郷の北川・永山・西谷・木積・宗ノ上の5集落の崇敬を集め,江戸期には,庄屋・組頭などによって,たびたび造替された(棟札銘写)。北川村に星神社が6社あり,いずれも本地垂迹説により寺院と一体になっていた(安芸郡北川村資料調査報告書)。当社は天徳山高法寺(現廃寺)の鎮守で,享保13年~安政3年の高法寺の棟札が9枚当社に伝存し,本堂や上棟の葺替が行われていたことが知られる(同前)。明治初年廃寺となり,当社の通夜堂とされたがのち焼失した。その後再建され,本尊は妙見菩薩。江戸期の六角形釣灯籠・銅鐘は当社に所蔵されている。当社は明治元年3月現社名に改称,現在偶数年の正月8日に弓祭り(県無形民俗文化財)が行われ,地元では高法寺のお弓祭りと呼んでいる。江戸期は妙楽寺(現北川村和田)・成願寺(現北川村島)と高法寺とが順番で行っていた。御神霊として奉安している明和3年銘の金幣の幣頭に「延喜十二年壬申年,二社妙見,三社午(牛カ)頭天王,正月八日弓祭此時行」と記され,弓祭りの創始は延喜年間と考えられていたのであろうか(安芸郡北川村資料調査報告書)。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7208050