横浪県立自然公園
【よこなみけんりつしぜんこうえん】

土佐湾奥のほぼ中央部須崎市と土佐市にまたがる県立自然公園。横浪半島と浦ノ内湾を含むリアス式海岸の公園。昭和31年１月17日指定。面積1,868.8ha（特別地域813.7ha，普通地域1,055.1ha）。半島南側は尖鋭な岬が土佐湾に向かって落ち込み，荒波に削られた海食崖の岬や岩礁が連なる男性的な太平洋岸と，優美な内湾の景観をもつ浦ノ内湾が，湾口から湾奥までおよそ12kmほど続く横浪三里の景勝地として知られている。半島の尾根に沿って走る横浪黒潮ラインからの眺望に優れ，半島基部の浦ノ内湾奥にある国重文鳴無神社社殿や半島先端の四国霊場八十八か所第36番札所の青竜寺などの古社寺，外洋の美しい色彩をした五色の浜などとともに半島全域が公園化している。湾内の天皇州一帯は，アサリやその他の貝が繁殖して，高知市の近くにある潮干狩りの観光地としてにぎわい，本県観光の中核を占めている。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7208645