朝倉軌道
【あさくらきどう】

筑紫野市と朝倉郡杷木(はき)町を結んだ軽便鉄道。鹿児島本線二日市駅前（筑紫野市）から，ほぼ現在の国道386号上を，朝倉郡の要地を連ねて杷木駅（杷木町）まで通じた。延長32.2km，軌間914mm，単線，蒸気機関車で牽引。朝倉郡内有志が明治40年に設立した朝倉軌道が，翌41年12月に甘木まで完工。同年旅客輸送，翌年貨物輸送を開業した。その後も延長工事を進め，明治44年10月中町駅，同12月菱野駅，翌45年１月恵蘇宿駅（以上朝倉町）まで達し，大正11年７月に全通した。現在の甘木鉄道の開通（昭和14年４月）により営業を休止，営業補償金を交付され，昭和15年５月に廃線。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7208881