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伊勢天照御祖神社
【いせのあまてらすみおやじんじゃ】


「延喜式」神名帳に見える神社。現在久留米市の御井町と大石町にそれぞれ伊勢天照御祖神社があり,いずれかに比定される。「延喜式」神名帳の筑後国三井郡に見えるが,ほかには天慶7年4月22日筑後国解である「筑後国神名帳」(続群3上)に御井郡60前の中の「正五位下伊勢天照名神」と見えるのみである。かなり以前から本来の社地は不明となっていた。御井町所在とすれば祭神は伊勢天照御祖神。現在は高良大社の末社で,「みおやじんじゃ」と呼んでいる。旧所在地は,御井小学校校庭と考えられるが,これは同地に「伊勢の井」があり,「高良記」の「中島ノ伊勢八大卉,天照大神ヲクハンシヤウ申タル所ナリ」との記事による。この地から明和4年頃,現在地に移ったという。現社殿は高良大社に登る旧参道の中ほどにあり,鉄板葺の一間社の小祠で大石町所在とすれば,同地の旧県社伊勢天照御祖神社のことである。祭神は天照国照彦天火明命。有力な説であるが,同地が古くから三潴郡であることが難点。




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「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7209143