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永興寺
【えいこうじ】


山門(やまと)郡瀬高町大草にある寺。天台宗。巨泉山仏頂院と号す。本尊は千手観世音菩薩。貞観2年比叡山の僧某の開山とも(旧柳河藩誌),また古来は禅宗であったが明応年間に天台宗に改宗したともある(太宰管内志)。近世に入り慶長6年僧尊隆が中興。同9年筑後国主田中吉政が寺領60石を寄進,元和7年立花宗茂も同様の寄進を行った(旧柳河藩誌)。正保3年,立花忠茂が東照宮霊祠を寺内に建立し,立花家代々の藩主の崇敬をうけた。筑後三十三か所観音霊場の第29番札所,九州三十三か所観音霊場の第17番札所でもある。現在は本堂以外は荒廃しており,無住同然で納経の収印等は清水寺(16番札所)が代行している。境内に,諸国巡礼の虎御前が,曽我五郎・十郎の追善供養のため建立したという石塔が残る。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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