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乙金
【おとがな】


旧国名:豊前

「おとがね」とも読む。三郡山地の大城山の西北山麓,御笠川中流右岸に位置する。地名の由来は,中国より3つの鐘が運びこまれ,その最後の鐘を弟鐘といい,はじめ四王寺にあったものが当地に埋められたことによるといい,むかしは弟鐘と書き,訛って乙金と書くようになった(続風土記)。雉子ケ尾遺跡(縄文時代)・雉子ケ尾窯跡(古墳時代)・王城山古墳群(古墳時代)などがある。豊後の戦国大名大友氏の家来安河内氏と神武氏両氏の居城であった唐山古城があった(同前)。永禄年間から天正年間にかけて嘉良山に筥崎宮座主が勤番しており(豊前覚書),天正12年頃是松中務丞および福有備後守は嘉良山に在城して奮戦した(志摩郡古文書・田原文書/大友史料26)。また,国特別史跡の大野城跡(7~8世紀)がある。
乙金(中世)】 戦国期に見える地名。
乙金村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
乙金(近代)】 明治22年~現在の大字名。
乙金(近代)】 昭和57年~現在の大野城市の町名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7209905