100辞書・辞典一括検索

JLogos

19

香椎温泉
【かしいおんせん】


福岡市東区浜男にある温泉。立花山の西南麓,一坂堤の西に位置する放射能泉で,ランプを灯した「香椎の山ん中の温泉場」として大正13年開業。当時,鹿児島本線の東側丘陵一帯には,下原の集落を除いては人家はみられなかった。福岡市近郊の清楚な山の宿として知られ,第2次大戦前は,右翼国粋主義者による一殺多生の血盟団事件や5・15事件の共同謀議の場ともなった。昭和43年,温泉創業45周年と明治維新100年を記念して血盟団結盟の記念碑が,香椎温泉ホテル前庭に建設された。昭和30年,旧香椎町は福岡市に編入され,福岡市東部の中心地となったが,香椎宮と温泉周辺だけは緑豊かな環境が保たれ,東へ10分ほどの三日月山中腹には,蛇紋岩脈中の湧水を利用した三日月温泉の一軒宿がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7210014