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上市小路
【かみいちしょうじ】


(近代)明治7年~昭和41年の町名。江戸期の博多の1町市小路町上が改称して成立。明治11年福岡区,同22年福岡市に所属。那珂川下流と御笠川下流に挟まれて位置する。明治12年の戸数38・人数198,物産は酒・博多織帯地,民業は工5戸・商26戸・雑業4戸(福岡区地誌)。明治22年の戸数30・人口157(福岡市誌)。明治中期,東京で紙巻たばこが製造販売されると,当町の石村虎吉が天狗煙草の博多一手専売をしたが,同37年たばこの官営で廃業した。石村は,同年に博多瓦斯取締役の1人となって天狗煙草の跡をガス会社の本社とした。同39年点灯開始となってのち,大正2年同業10社で西部合同瓦斯(西部ガスの前身)に発展した。明治22年に博多駅ができ築港を結ぶ重要道路となり幅35mに広められた。昭和20年の戦災を受け全町焼失。同21年には福博大通りの呉服町から中島町に至る幹線道路の起工式が行われた。奇しくも秀吉の博多復興と同じ場所で本格的戦後の復興が始まった。区画整理で道幅は50mに広がり大博通りとなり,南側の道は博多を横断する昭和通りとなって人家の多くはなくなった。同41年綱場町・奈良屋町・中呉服町・下呉服町となる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7210213