100辞書・辞典一括検索

JLogos

16

上採銅所村
【かみさいどうしょむら】


旧国名:豊前

(近世)江戸期~明治20年の村名。豊前国田川郡のうち。彦山川支流の金辺(きべ)川流域に位置する。江戸中期頃までに採銅所村が上採銅所村・下採銅所村に分かれたことにより成立。南北に細長い採銅所の金辺峠に近い北半の集落。小倉藩領。糒(ほしい)手永に属す。郷帳類では当村名が見えず,村高は採銅所村として一括して記される。嘉永5年の家数132・人数632,牛馬82。庄屋は世襲制。享保飢饉の餓死者は80人(開善寺過去帳)。地内には竜ケ鼻権現,現人神社がある。慶応2年金辺峠で長州軍と島村志津摩の率いる小倉藩との間で戦闘があった。明治11年の戸数162・人口767。職業別戸数は,農業124戸・工業6戸・商業1戸・薪炭および山植物採売24戸,物産は米・麦・材木・こうぞ・しゅろ・櫨実・蕨粉・葛粉・柿・柑類・芋・石灰など(豊前村誌)。同20年採銅所村の一部となる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7210272