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神田村
【かんだむら】


(近代)明治22年~大正5年の田川郡の自治体名。遠賀(おんが)川の支流彦山川とその分流中元寺川の合流点付近に位置する。金田・神崎(こうざき)の2か村が合併して成立。旧村名を継承した2大字を編成。役場を金田に設置。合併時の戸数398・人口2,038,地積は田217町・畑42町・宅地16町・山林92町・原野152町など計578町。明治24年の戸数430・人口3,070(男1,542・女1,528),厩43,寺院4,学校1,船337(徴発物件)。同年金田炭鉱採掘開始,同29年毛利元昭がこれを譲り受け,同40年の出炭は24万t余に達し,筑豊主要炭鉱のうち第6位であった。大正7年三菱鉱業の経営となり,現在の田川市・糸田町・方城町まで鉱区を擁する大規模鉱となった。金谷炭鉱は明治28年開坑,同31年の坑夫総数約600,男女比7対3,出炭高1日30万斤(180t)内外。明治26年筑豊興業鉄道会社により,直方(のおがた)~金田間(現伊田線)に鉄道開通,金田駅が置かれた。同29年中元寺川の堀川河港に金田駅から支線が引かれ,従来の川艜による石炭輸送はここから鉄道で若松へ送られるようになった。また金田駅付近には住宅街・商店街が形成された。大正元年の主な農産物は米3,580石・麦2,735石・大豆18石・繭1,430合。大正5年改称し,同時に町制施行して金田町となり,村制時の2大字は同町の大字に継承。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7210548