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北木屋
【きたこや】


旧国名:筑後

矢部川上流右岸に位置する。地名の由来は,コヤはコイ,コイはクエと関連し,崖地の意味であろうという。矢部川左岸の木屋字滝の上に「猪落し」と呼ばれる高さ50m,長さ200m余の絶壁があり,この壮大な大崖地がコヤ・木屋となったと考えられる。矢部川と支流笠原川の合流する東部一帯を陣の内といい,城主・武士の居館のあった所で,続く山には猫尾城(黒木城)跡がある。南の山麓,矢部川の岩壁の深い淵を剣が淵といい,黒木城主黒木大蔵大輔源助能の正妻春日局が入水自殺したと伝えられる。字下木屋に黒木氏の氏神熊野神社がある。字唐谷の円周庵は天正年間の禅寺で,慶長7年田中吉政により破却され,古塔・板碑などが残る。
北木屋村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
北木屋(近代)】 明治22年~現在の大字名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7210629