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木月池
【きづきいけ】


鞍手郡鞍手町小牧・上木月・木月にまたがる池。一帯は水田地域で,古月にある浮洲池とともに三菱新入炭鉱の鉱害水田復旧に用いる客土を得るために形成された。昭和23年,当時の古月村が,特に被害のひどい水没地域の土を掘り,隣接の被害水田に客土するという方法で鉱害水田の復旧工事を開始。その結果,面積45万m(^2),水深平均7.5mの木月池が生まれた。この池は工事の最終年度に別途復旧工事を行う予定であったが,必要土量が337万m(^3)で,必要経費も莫大なため,実現に至っていない。ワカサギなどの川魚がよく育つため,年中釣人が訪れる。浮洲池を含めた貯水量は160万m(^3),給水能力は1日約30万m(^3)あって,町上水道と地域進行整備公団九州支部鞍手工業用水道の水源となり,町内の各工業団地にも給水される。このような平地滞溜水の利用による工業用水道は,わが国初の試みという。なお,池未復旧による農家の米の減収は約200t以上とされる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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