雲取山
【くもとりやま】
直方(のおがた)市の東部にある山。標高607m。福智山地の主峰福智山(900.8m)の支峰で,山体は古生代の堆積岩からなる。山頂部には雲取古城跡があり,本丸・二ノ丸・三ノ丸跡が残る。「続風土記付録」には,建武2年に麻生道長という城主がいたと見える。麻生鑑益が在城した天文年間から永禄・天正年間にかけての雲取城は,大内・大友氏両勢力の接点として絶えず争いが繰り返されていたが,豊臣秀吉の九州出兵の際滅んだという。山頂付近には,野生のツツジが群生する。
| KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7210886 |