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皿倉山
【さらくらやま】


北九州市八幡東区の市街地南方にある山。標高626m。福智山地北端に位置し,火成岩(玢岩)からなる。山頂からは北九州市のほぼ全域が望め,北側の急な断層崖下には洞海湾沿岸の北九州工業地帯の心臓部である製鉄所などの工場群と八幡東区・八幡西区の市街地が広がり,特に夜景はすばらしい。昭和12年に登山道,同32年にケーブルカー開通。中腹に青少年野営訓練所,頂上付近に国民宿舎・野外音楽堂・資料館・キャンプ場・フィールドアーチェリーコースなどの諸施設があり,四季を通じて市民の憩いの場となり,山頂には電話中継塔・テレビアンテナなどが林立する。都市計画法に基づく風致地区で,同45年,福智山一帯にまで広がる国有林が北九州自然休養林に指定され,同47年には北九州国定公園に指定された。近隣の権現山・花尾山・帆柱山一帯と合わせて帆柱山自然公園という。神功皇后が,西征に際し,山頂付近の大岩(国見岩)から日暮れまで国々を眺望し,下山時に「さらに暮れたり」と語ったことから更暮山・更暗山と呼ばれ,皿倉山に転じたという山名伝説が残る。笹鞍(ささくら)の転訛との説もある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7211404