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下呉服町
【しもごふくまち】


(近代)明治7年~昭和41年の町名。江戸期の博多の1町呉服町下が改称して成立。明治12年の戸数34・人数185,民業は工12戸・商15戸・雑業4戸(福岡区地誌)。明治11年福岡区,同22年福岡市に所属。御笠川下流左岸に位置する。明治22年の戸数34・人口187(福岡市誌)。明治末期に博多電気軌道が開通し,博多駅と福岡を結ぶ電車道が呉服町角で交差した。大正5年に福岡初の自動車産業としてヤナセ自動車の支店が進出,その後当町は自動車産業の先進地になっていった。相前後して,ヤナセの隣りに西洋館と呼ばれた鉄筋3階建ての中村家具店が建設され,界隈はモダンな町となった。昭和7年頃,貨物量の増えた博多駅と,大陸への航路が通じた博多港を結ぶ道路が拡張され,また,銀行・商社も進出しにぎわった。昭和20年の空襲後も復興は早く,同町筋から博多港まで道路幅を拡張,大博通りと名付けられた。昭和30年代後半から,経済の中心は天神に移り始め,昔の華やかさはない。昭和41年中呉服町・綱場町となる。なお,同年起立の下呉服町とは場所が異なる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7211633